●「高校生です。 キャンプに興味を持って親にソロキャンプに行きたいと相談したところ一人じゃ危ないから誰かと行きなさい。と言われましたどうすべきでしょうか?」という投稿に対して私なりに答えていきます。
結論から言うと危険が無いとは言えませんがが興味があるのならばソロキャンプをおすすめします。
私は高校時代バックパッキングにのめりこんで以降20代は日本アルプスをはじめ年間30日以上ソロキャンプをしてきました。還暦を迎えた現在でもほとんどがソロキャンプですのでそれなりのアドバイスはできると思います。
私が高校生にソロキャンプをおすすめする理由3つ
①すべて自分で準備。
②自己責任の力が身につく。
③純粋な感動を味わえる。
順番に説明していきます。
まず「すべて自分で準備」普通の旅行も同じだとは思いますがキャンプの場合基本的に周りにあまり助けを求められない環境にあると考えられます。もし登山道で道に迷ってしまったら、腹痛が起きたら、けがをしてしまったら等々考えればきりがありませんが、どんな時でも頼れるのは自分一人です。だから事前にあらゆる場面を考えて本気で準備しなければならないことになります。
自分は高校の時から、2泊以上の山登りに出発する時は家・台所・衣類・緊急用品などすべての持ち物チエックリストをつくっていました。また地元の警察署にエスケープルートも盛り込んだ計画書を郵送していました。自分自身に緊張感を持たせる効果もありましたのでお勧めします。
次に「自己責任の力が身に付く」です。
いくら準備していてもアウトドアに出ればハプニングは付き物です。山の天気は予報どうりではないし、電車やバスが時間どうりに来ないこともあります。道に迷うこともあります(シルバーコンパスで目標を決めるのも自分です)計画していたテントサイトがいっぱいな時もあります。複数メンバーでのキャンプでしたらみんなで困った困ったと言っている時にリーダーが判断してくれたりしますがソロキャンプでは判断して責任を負うのは自分自身しかいません。これが醍醐味です。判断したことに文句を言う人がいないんですから。これは自分を成長させてくれると共に自然を相手にすることで素敵な経験になります。
最後に「純粋な感動を味わえる」です。
人は10人いれば10通りの考え方がありますので、複数の人で行動する場合誰かの考えに依存したりまたは自分の考えで人を行動させたりということになります。これに比べてソロの場合は自分で判断して行動しどんな結果でも受け取るのは自分自身です。誰も来ない素敵な場所を見つけてそこで2日間過ごしたり、体調を崩してテントで一日寝ていたこともあります。それはつらい経験になることもあるかもしれません。予想もしなかった素晴らしい経験になるかもしれません。しかし、今人生を振り返るとすべて大切な経験だったと思えるのです。だから自分一人の判断で行動できるソロキャンプは(鳥肌が立つような)純粋な感動を味わえると考えます。
もう一つ危険について考えていきます。
①ソロキャンプは危険だと多くの人に言われます。確かに複数人で行動するほうがもしもの時に助けを呼びに行ってもらえるなど、メリットはあるといえますが少し深堀りしてみました。
①パーティーを組む場合、別の人に判断・行動・歩くペースなどを合わせなければならなかったりと無理をしてしまう危険があります。
②ソロではすべてを自分で判断しなければならないので事前のリサーチを徹底的に行い装備や知識の準備をしますが、パーティーを組む場合はリーダーに頼ることによる準備不足などでの危険も考えられます。
これらのように、ソロでの危険はありますが、パーティーを組む場合でも危険はあります。日常生活の中にも沢山の危険が存在しています。いかに自分自身であらゆることをシュミレーションして計画・装備・体力などの準備を行うかが大切だと考えます。
「事前準備」についても今後投稿していこうと思います。
まとめ
高校生でソロキャンプは危険なのでやめたほうがいいか?
答え・・・いいえ高校生のソロキャンプはお勧めです。
※ただし自分に合ったフィールド選定と十分な準備が必要です。
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●●高校時代ソロキャンプを始めたころの話です(3分位)●●
※興味ない方はスルーして下さい※
<高校2年バックパッキングに出会う①>
1970年代、高校2年の頃バックパッキングにに夢中だった。
アメリカ国立公園のウイルダネスのバックパッキング、カナダのフライフィッシングやシーカヤック。どれも本屋で立ち読みしたものだ。その頃「遊歩大全」というバックパッキングのバイブル本に出会い購入した。著者はコリン・フレッチャー。大自然に足を踏み入れるノウハウを詳細に解説してくれている本でドキドキしながらページをめくった。ちなみに郵便配達の時給が320円だった時に上下巻で3200円もして高校生の自分にはかなり高価だった。
そしてこの本が「ナチュラリストとして生きていく」と決意するきっかけとなった。本のアドバイスに従いバイトの収入を地元で手に入るバッキング用品の購入にあてた。ジャンスポーツのフレームザック・スベア123ガソリンコンロ・コッフエル・ダクロンのシュラフ・ツエルトテント・ワイルドグースのデイパック。ウエアはフランネルシャツ・ブッシュパンツ・フイッシャーマンジャケット(もどき)・ワークブーツ(もどき)
学校まで自転車で12Km。デイパックで通っていたのは自分一人だった。山岳部が盛んな学校でバックパッキングの話をする自分は「チャラいやつ」扱いされていた。友達は限られていた。
初めは庭で・次は近くの河原やキャンプ場でそれも自宅からすべて歩いて行った(徒歩旅行者気どりだったと思う)夏休みに下宿のおばちゃんとけんかして、プチ家出をした。海に近い下宿から川の源流を目指して歩いた。途中2泊した。2泊目は川添いの素敵な場所にテントを張った・・・夜に雨が降りテントが10cm位浸水した。朝5時位に水の中でテントをたたんでいると向こう岸の竹を切りに来ている人から声を掛けられた。
そのおじいさんのお宅に招かれ、お風呂を沸かしていただき、おばあちゃんは七輪で甘いせんべいを焼いてくれた。そして朝ごはんを一緒にいただき、出勤する息子さんが車で下宿の近くまで送ってくださった。自分はただただ申し訳ない思いと情けなさで一杯だった。人の親切のありがたさが身に染みた。二度と繰り返してはならないとその後テントサイトはたとえ多くの人が張っていても川沿いは避けるようになった。バックパッキングのフィールドはウイルダネス(人の手が及んでいない秘境)なので山に限らず川や湿地帯・森の中など幅広い。将来はそんなところで働ける職業に就きたいとひそかに思っていた。
つづく