囲炉裏のある生活に憧れるけど、家の中では無理。もしできるなら庭に作ってみたい。という人の参考になればと、私が実際に庭に囲炉裏を作り失敗しそして再生させた事を5回に分けて配信します。今回は3回目の(再生・塗装編)です。
< 目 次 >
1.解体し木にサンダーを掛ける
2.塗料の検討
3.再塗装
4.まとめ
■解体して木にサンダーを掛ける(2018年7月)
□灰をビニール袋に入れて保管
□解体
木が乾燥していると思われる晴れた日に行った。予算の関係でコーナーの金具はステンレスじゃない。ビス(皿ねじ4Φ×45mm)はステンレス。ビスの頭を舐めないように細心の注意をしながらビスをはずしていった。ゆっくり、とにかく慎重に。一本でも外れなければ後が大変だ。何とか32本すべて無事に外すことが出来た。(ほっ)
□サンダーかけ
塗装はほとんど剥げていたが、再塗装する下処理として焦げたところと裏面を中心に120番のサンダー掛けを行った。残念なことに思ったより焦げの部分が深く身を切る思いで削っていく。結構きれいに仕上がった。解体した材料を雨のかからない縁側に仮置きした。大雨の時は家の中に入れて濡れないようにそて保管した。
■塗料の検討(2020年4月)
□1年半が経過してしまった。
柿渋で大失敗したのが堪えてへこんだのもあり次の塗料は慎重に選びたい思いや仕事に(かまけていた?)りしていた。4月からステイホームとなり会社も自宅勤務が増えて外出も自粛しなければならなくなった。「やるなら今しかない」と重い腰を上げて真面目に塗料の検討を始めた。
□「ワトコ社製の木材用オイルフィニッシュ」
カッティングボード等の木工製品を作っている知り合いに相談した。木目をきれいに出す塗料で使っているのが「ワトコ社製の木材用オイルフィニッシュ」とのこと。カッティングボードとして洗ったりすることは出来るが屋外使用できるかは不明。木目の美しさに心惹かれる。同社から屋外用塗料の新商品が出ていてこれは良いと感じた。
□「超耐久屋外用ニス」
あと屋外で木目を出したいと話すと「ニスがいいんじゃないか?」とも言われた。調べると「超耐久屋外用ニス」というのがあった。玄関ドアの塗り替えに最適とかPRされていた。そういえば昔親父が日曜大工でよく塗っていたのを匂いとともに思い出した。ただこれも直射日光が当たり雨ざらしでどうなのか?あと被膜を作るので剥がれたところから浸水してきたなくなる可能性も否めない。
□「キシラデコール白木やすらぎ」
別の知り合いが新築を建て木目を生かしたウッドデッキの塗装を自分で行ったと聞き見学に行った。「キシラデコール白木やすらぎ」と言う塗料ででまさに白木の状態で木目もきれいに出ていた。これは無着色のクリアー塗料だった。ただ屋根が掛かったウッドデッキで雨ざらしにならないからいいが、直射日光が当たり雨に濡れた時にこのクリアー塗料がどんな状態になるかが不安だった。あとこっちの木材は焦げの跡があるのである程度着色が必要。
□「キシラデコール」
これは濡れ縁に実際に塗装時た経験がある屋外塗料の一番有名で信頼できる塗料だと思っている(防腐・防カビ・防虫効果を)は定評がある。3回塗りするようになっていて実際3年前に濡れ縁を塗装した時ほとんど木目がつぶれてしまったので躊躇している。
□ちょっと整理してみる ※あくまでも2020年4月現在の私の個人的な評価で価格はネット価格(送料含まず)
塗 料 | 防水性 | 木 目 | 価 格 | 購入容量と面積 | 備 考 | 総合評価 |
柿渋(タナー色彩) | ✖ | 〇 | 1,091円 | 0.5L(不明 ) | 経験上不採用 | ✖ |
ワトコウッドリバース(ワトコ社) | 〇 | 〇 | 9,900円 | 3.0L(24m²) | 屋外専用の新製品。魅力的だが予算オーバー(3L売りしかない) | ✖ |
超耐久屋外用ニス(アサヒペン) | △ | 〇 | 2,090円 | 0.7L(4.2m²) | 夏の直射日光で剥がれないか?ウレタン樹脂塗装は避けたい | ✖ |
キシラデコール白木やすらき(大阪ケミカル) | 〇 | 〇 | 2,440円 | 0.7L(2.3m²) | 木目に惹かれるがいずれ汚くなるんじゃないか?色付きが無難かも。 | △ |
キシラデコール着色(大阪ケミカル) | 〇 | △ | 2,440円 | 0.7L(2.3m²) | 手が掛からない屋外塗装の人気NO1で決断(見た目は妥協) | 〇 |
□塗料の決定・・・
キシラデコールに決断した(O.7Lで2回塗り以上出来るはず)
防食性・防腐性・雨ざらしでも色落ちしにくい対候性でキシラデコールとワトコ社のウッドリバースに絞り木目が残る点ではウッドリバースの方が良かったがは3K売りしかない為。唯一の気になる点「木目がつぶれる」はとりあえず木目がつぶれない程度に2回塗りしてもし剥がれてきたら重ね塗りをすることで木目のつぶれを最小限に出来るのではないか?と考えた。やはり見た見た目よりも耐候性能を優先するべきとの考えから決断した。
□色の選定・・・
「パリサンダー」に決めた。濡れ縁がピニーなので「ウオルナット」と考えていたが、よく考えると家の化粧張りのがチークなので被る。そうなるともっと濃い色がいい。あとのバリエーションは黒みがかった茶「パリサンダー」とシックな黒「ジエットブラック」だ。メーカーの塗装見本を見ると木の種類によって発色の仕方がだいぶ異なる。サクラ・ケヤキの見本はなかったので想像するしかない。柿渋を塗った時は、サクラよりケヤキの方が濃くなったのでおそらくキシラデコールでも同様と考える。「ジエットブラック」は熊本城にも使われている拡張高い色味。との説明に惹かれ「パリセンダー」はどの程度の濃さに発色するか実際塗ってみなければわからない。色味もパソコン画面では実際と違うだろうと、仕事のついでにウッドデッキや塀、家屋の塗装を見て回った。やはり圧倒的に多いのは一番人気の「ウオルナット」「次はチーク」「ウッドデッキや縁側はピニー」が多かった。残念ながらだいぶ探したが「パリサンダー」と「ジェットブラック」を見つけることが出来なかった。家の化粧柱にピニーを使っていなければ迷わず「ウオルナット」にしていると思う。チークと被る色の可能性もあるが「パリサンダー」に決めてホームセンターに買いに行った。しかし購入する時また迷いが(こういう優柔不断さがいい加減嫌になる)「どうせ3~4年後には塗り直すんだから失敗したらその時濃い色に塗り替えればいい」とやっと「パリサンダー」を購入した。
■塗装本番(2020年5月~ゴールデンウイークの晴れた日~)
□木材の仕上げ・・・すでに120番のサンダー掛けをしてあるので、240番で仕上げをした。
□1回塗り・・・刷毛で厚目に一回塗った(やはりサクラは吸い込みが吸い込みが遅い)
※防食・防虫を考えて割れ目の部分・断面の部分にもしっかりと吸い込ませた。
※重ね塗りには2時間~6時間置かなければならない(5月で晴れた日だったので2時間置くこととする)
□1回塗り語30分で乾燥具合を手で触って確認⇒発見
※べたべた感はなくなっていたので掌でさすってみたら・・・なんと木目がいい感じに出てきた。
※理屈はわからないが、綿布で磨いてみるとなんと艶が出て高級感さえ感じられる。
□2回塗り・・・2時間経過後、刷毛で2回塗りをした。そして30分後同じように綿布で磨きこみをしていくとなんとも好みの色合いになって感動的ですらあった。これは何という色なんだろう。高級家具で見るような感じの色だ。
□3回塗り・・・ケヤキはこれ以上塗ると木目が見えなくなりそうなので、特に桜を中心に塗った。
■まとめ
□屋外塗装は用途の環境に応じて耐候性能を慎重に検討しなければならない。
□塗料は見た目よりも耐候性能を優先して、キシラデコールに決定
□塗装の発色・吸い込みは木材の種類によって様々に異なる。
□囲炉裏の色を決めるには周りの塗装などとの色のバランスが大切
□キシラデコールは完全に乾燥する前に布で磨くと木目と艶が出ることを発見した。
★時間もかかったしいろいろと悩んだが、とても満足の行く塗装となった。でももっと早くこうじうしておけばよかったと反省💦
さて次は「組み立て・完成編です」・・・