ジムニーjb23W(2017年)のルーフレールが破損したのでその状況と対策を徹底解説します。
<この記事から得られること>
①ジムニーのルーフレール装備車におけるリスクの心構えができる。
②ルーフレールの破損が発生した場合の具体的な対処法について理解できる。
(1)ジムニー納車時
ルーフレール破損の特記事項はなくまた一見しても特に気づくことはなかった
(2)ルーフレール固定ボルト部の樹脂破損の発見
カヤックを積載するためのベースキャリア購入のためにルーフレールに負荷をかけてみようと持ち上げたところ右後ろの固定部があっけなく外れてしました。
何が起こったのかわからず調べると車体に固定しているボルトに固定されていたルーフレールの樹脂が劣化して割れていた。手に取ってみると樹脂はパリパリと割れるくらいに(紫外線?)劣化していた。
(左後部)これが正常な状態です。
(3)ルーフレール固定部とレールバー融着部の破損(折れた)
ルーフレールバーを持ち上げたところ、すでにヒビが入っていたかのように接合部からきれいに折れた。
左の写真は、左後ろの折れていない状態。
前のバーは融着されていなくて差し込まれているだけでした。
(4)中古パーツを探した。
修理工場に中古パーツを探してもらったが1週間しても適当なパーツは見つからなかった。
自分でも、ネット(ヤフオク・メルカリ)で探してみたが、だいたい送料別1万5千円~2万円位で取引されていたが、出品中のものは少なく、すぐに売れてしまうようだった。
(5)同様なジムニーのルーフレール破損についての情報をネットで調べた。
まったく同じ事例がたくさんあり、中のルーレールを購入したがまた同じように破損している事例もあった。ということはこのパーツは経年劣化により破損するものだ容易に想像できた。見た目だけの復旧ならまだしも20Kg以上のカヤックを乗せるためのルーフレールに中古品を購入することは無駄な抵抗であるだけでなく極めて危険なことに気づいた。新品の価格を調べると2本セットで6万円もする。
(6)ルーフレールの構造
車体の天井面と一体になっているボルトにルーフレール固定パーツがナットで締め付けて固定されている。
※ボルトに締め付けられている「ルーフレール固定パーツ」が劣化して割れてしまっていた。
もともと別の部位品である「ルーレール固定パーツ」と」「ルーフレールバー」が樹脂融着によって結合されている。
※この融着部が経年劣化で簡単に折れてしました。
(7)この破損をどう考えるか
これは根本的に不良部品なんじゃないのか?と頭がよぎった。しかし樹脂が15年間紫外線にさらされたらどうなるのか考えれば劣化して当然といえば当然。
★もし今気づかずにカヤックを積載して走行中に破損したと思ったらぞっとした。今発見したことに感謝だ!!
★もし気づかなかったら間違いなくルーフレール用ベースキャリアを購入していたので損害を負ってしまったはずだ。今発見して助かった。
(8)対策
①ルーフレールを取り外す。
②ルーフレール無しタイプのベースキャリアを購入して安心してカヤックを積載する。
③ボルトのさび対策をする
これが一番の問題だ。ボルトは車体の屋根の内側から接着・シーリング処理を施されていて水の侵入の心配はない(修理工場より)とのことだが、ボルト自体にさびが発生するとその腐食によって車内に水が浸入すり可能性がある。何かでボルトを覆う方法がないか修理工場の人に相談してみようと思う。
<まとめ>
①ルーフレール固定部は樹脂製であることから経年劣化により破損すると心構えをしておく必要がある。
②したがって重量物の積載を長年することは大変な危険を伴うのでやめるべきだ。
③強度が必要な樹脂部品はある程度(新車から7年くらいか?)の年数が経過したら紫外線劣化で強度が落ちていないか点検する必要がある。
④重量物積載のためのベースキャリアは車体本体の金属にしっかりと固定できるタイプにする必要がある。
ちなみにジムニー第4世代の「JB24」はルーフキャリアは無く第2世代と同じく雨樋(ルーフドリップ)に直接キャリアを固定できる設計に戻っている。